会社の仕事は楽しいことばかりではないですよね。
毎日やる気に満ちあふれている人のほうがきっと珍しいでしょう。
- 来る日も来る日も同じようなことばかり・・・
- 少しは生産的なことをしたいけどやる気がでない・・・
そんな気持ちを抱えながらも、誰にも言えなくて困っているということはないでしょうか?
実は、その症状にはちゃんとした名前がついています。
その名も「ボーアウト」。
この記事では、仕事のやる気が出なくなるボーアウトの発生する原因や症状と、その対処法をご紹介します。
やる気がでなくて悩んでいるあなたが少しでも今の状況を改善するきっかけになれば幸いです。
Contents
仕事のやる気がでなくなる、ボーアウトとは何か?
「ボーアウト」と聞いてすぐに何のことかわかる人はあまりいないでしょう。
これは仕事が忙しすぎて燃え尽きる「バーンアウト」の対義語。
あまりにヒマ、もしくは能力に対してカンタンすぎる仕事が与えられて逆に働く意欲をなくしてしまう症状を言います。
日本ではなかなか理解されない症状なのですが、2009年に「ボーアウト 社内ニート症候群」という本が出てやっと少し認知されるようになりました。
人手不足やサービス残業などで忙しいと言われている日本の会社で、そんなことがありえるのか?と世間一般では思われています。
でも、「もしかしたら自分はボーアウトかも・・・」と感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事を読んでいただいているあなたもきっとそう思っていることでしょう。
職場に対しやりがいが見つからず、あまりにもつまらなくて、働く意欲がなくなってはいないでしょうか?
入社したて、あるいは配属された直後のやる気はいつしかどこかに消え去り、
「こんなはずじゃなかった」
「なぜ俺は何もやらせてもらえないのか?」
「本当にやりたいのはこんな仕事なんかじゃない」
という苦しさを抱えて日々会社に重い体を引きずってきているのでは?
そのままにしておくと心身をむしばんでいくのでとても危険です!
あなたは大丈夫?ボーアウトの症状
ボーアウトを発症していると、主に3つの症状(段階)が現れると言われています。
ご自身の今の状況と照らし合わせて考えてみてください。
1. 退屈でヒマを持て余す
2. 挑戦する意欲の減退
3. 何事も興味がわかなくなる
1から3にいくほど重症度合いが増していきます。
行きつく先はうつ病などの精神疾患なので、もし心当たりがあるなら早めに対処しましょう。
また、精神的な辛さだけでなく、心臓病のリスクが増すという説もありますので、放っておくのは禁物。
あと怖いのは一度でもバーンアウト(またその一歩手前)を経験してしまったことがあると、リバウンドでボーアウトにも陥ってしまう可能性が高いという点。
前の部署でバリバリとエース級の仕事をしていたのに、急に時間ができたためにリズムが狂ってしまい、突如輝きを失ってしまった人が周囲にもいたりしないでしょうか。
今は何の問題もなく働けている人も、決して他人事ではないということも強調しておきたいところです。
ボーアウトになりやすい人は?こんなタイプが危ない
では、どんな人がボーアウトになりやすいのでしょうか?
大きく分けると以下の3つのタイプです。
・根がマジメな人
・理想が高い人
・他人のために何かするのが好きな人
ボーアウトを「社内ニート」という言葉のイメージと短絡的に結び付けて考えると本質を見誤ることになります。
見てお分かりの通り、ボーアウトを起こしやすいのは怠け者ではなく、むしろ努力を惜しまない人です。
ちょっと想像していただければと思うのですが、ホントに怠け者で、仕事をサボっても何とも思わない人がいたとしたら、そう言う人はヒマなことで心を病むでしょうか?
きっとそんなことないですよね。
そうではなくて、
- むしろ積極的に何か仕事をしたい!
- 誰かの役に立つことをしたい!
と思う人のほうが、ボーアウトに陥ってせっかくの能力を発揮できないまま終わっている・・・という可能性が高いのです。
そういう意味では、ご紹介した本のタイトルはちょっと誤解を招いているとも言えるでしょう。
まして、世間ではボーアウトという概念はほとんどと言っていいほど知られていません。
そのため、普通の上司や同僚からは「あいつは何をやっているんだ」とむしろ責められたりすることさえあります。
そこで何か言おうものなら、かえって余計なトラブルを抱え込むことになるのであえて黙っている・・・という人もいるのではないでしょうか。
ボーアウトを脱出するには
ボーアウトは決して「社内ニート」というネガティブなイメージだけで語られていいものではありませんし、今ボーアウトに悩んでいる人はそうやって自分を卑下する必要などまったくありません。
そもそも、ボーアウトが発生する原因のひとつは個人(あなた)の適性や能力と、職場で求められている仕事の内容や量がミスマッチを起こしているからです。
このミスマッチを解消するのがボーアウト脱出の第一歩なのですが、そうは言っても上司や同僚がなかなか理解してくれないことが多いもの。
ご紹介した「ボーアウト 社内ニート症候群」の中でも、ボーアウトの対処法として
- 仕事にやりがいを見出す
- 勤務中に仕事をもらう努力をする
などといったことが挙げられていますが、ハッキリ言って現実感ないですよね。
そこでおすすめしたいのは以下の3つです。
転職サイトで「転職候補先」を探す(だけ)
ボーアウトを脱出する最も手っ取り早い方法は転職ですが、いきなり転職しろというのも無理があるでしょう。
そうではなく、気持ちを前向きにするために転職サイトに登録だけしてみて、候補となりそうな会社をとりあえず見てみるということが有効です。
やってみるとわかりますが、転職サイトに登録したからといって急に職場に電話がかかってくるようなことなどないですから、職場の人に知られることなどありえません。
連絡はもっぱらメールで来るのですが、スカウトメールを見ているうちに意外と自分を必要としてくれる企業が多いことに気づくでしょう。
それだけでも気分がスッキリしますし、その中でもし本当に「この会社は良さそうだ!」と思えるところがあればそのときにはじめてアクションを起こせばいいので気が楽です。
ブログを始めて気持ちをつづる
ボーアウトに苦しみ、周りから「社内ニート」と揶揄されるような状況に陥っているのであれば、発想を180度転換しましょう。
世の中にはあなたと同じ悩みを抱えている人がきっとたくさんいます。
その人たちに向けて情報発信してみてはいかがでしょうか?
きっとあなたの体験は、同じ境遇にある誰かの助けになります。
共感を集めることができればブログも大きくなり、やがては収益を生むメディアに成長することだってあるかもしれません。
あと、時間があることも強みになります。
文章のうまい下手はあまり関係なく、リアルな体験が好まれるので、少しでも興味があればまずはやってみると人生が変わるきっかけになるかもしれませんよ。
OAスキルやプログラミングを学ぶ
会社に来ている以上、1日のほとんどはパソコンの前で過ごしているはず。
であればいっそ、そのパソコンを徹底的に使い倒すことを考えてみるのも一案です。
ヒマつぶしにソリティアなどのゲームをしてしまってはまったく意味がないので、他の部署や転職先でも役立ちそうなOAスキルの開発に時間を使ってみましょう。
ありがたいことに、オンラインで教えてくれるスクールもたくさんありますし、業務に多少なりとも関係しているのであればとがめられることもないはずです。
学んだスキルを使って、たとえば今の部署の業務効率化に貢献したりすれば、ボーアウトに苦しめられることもなくなるかもしれません。
まとめ:ボーアウトはあなただけのせいではない!前向きに対策を考えよう
仕事のやる気がでなくなる理由は、働きすぎのバーンアウトだけではなく、むしろヒマすぎることによっても起きるボーアウトにもあります。
この記事を通じて、自分がおかれている状況がボーアウトであるということを知ったり、ボーアウトによる辛い状況から抜け出すための行動につながれば幸いです。
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