最近、職場でうつになったり体を壊してしまう人の数はどんどん増えているといいます。
この手の話をすると、すぐに思い浮かぶのが「パワハラ上司」なのですが、実は世の中にはもっと厄介な「クラッシャー上司」という存在がいます。
似て非なるこの2つの上司、どっちにしても平和に仕事をしたいと思っている我々にとっては迷惑千万ですよね。
今回はクラッシャー上司の特徴と、それを踏まえた対処法についてお伝えしていきます。
今、職場のクラッシャー上司に苦しんでいる人の参考になれば幸いです。
Contents
パワハラ上司との違い:クラッシャー上司は優秀だからタチが悪い
クラッシャー上司の一番やっかいなところは、大抵の場合仕事そのものはよくできて、社内で優秀と認められているケースが多いことです。
なので、イメージとしては
「パワハラ+高い個人の能力=クラッシャー上司」
という感じでしょうか。
ただのパワハラであれば、上司の上司や人事などに訴え出ることで会社もそれなりの対処をしてくれることが多いものです。
が、いかんせん「優秀」なクラッシャー上司の場合、下手に左遷したりするとその部署全体のパフォーマンスが落ちかねない・・・という判断から、どうしても処分が甘くなりがちです。
これはとりもなおさず、クラッシャー上司の被害を今まさに受けているあなたにとっては由々しき問題ですよね。
しかし、プレーヤーとして優秀であることと、マネージャーとして人をうまく使ったり、育てたりすることは全く別。
クラッシャー上司はこの辺を都合よくはき違えていることがほとんどなのです。
クラッシャー上司の心理にひそむパターンは?
ここでちょっと、クラッシャー上司の頭の中をのぞいてみましょう。
彼らを支配している心理的なパターンはだいたい以下の3つに集約されます。
基準はすべて「自分」
クラッシャー上司は端的に言うと自己中心的。
何をするにも、自分が基準です。
また、上記したようにパフォーマンスは高いため、部下の動きが少しでも悪かったりすると「なぜこんなこともできないんだ!」と当たり散らします。
また、人はそれぞれ能力が違う、という当たり前のことを理解できないので、平然ととんでもない量の仕事を押し付けたり、難しい仕事を何のサポートもなく丸投げしてきたりすることもあります。
このように、「オレができるんだから、お前らもできて当然。できなきゃダメ」というのがまず彼らの頭の中にあります。
共感力に乏しい
クラッシャー上司から最も縁遠い言葉のひとつが「共感力」でしょう。
まったく他人の辛さや悲しみといった感情に寄り添うことができないのがこうした上司の2つ目の特徴です。
そのため、何か気に入らないことがあると、どこまでも執拗に部下を追い詰めてきます。
その結果、クラッシャー上司の下についた部下は次々と体を壊したり、うつになったり・・・。
それでもまるで意に介さないのがクラッシャー上司の恐ろしいところ。
周囲から見れば明らかに異常な状況なのですが、当の本人は涼しい顔で、
「次はもっとストレス耐性のあるやつをよこしてください!」
などと人事に言ったりするので困ったものです。
絶対に他人を認めない
こういうクラッシャー上司に必死に食らいついていこうという人をたまに見かけます。
向こうの求めるレベルをクリアしてやる!という気概は非常に立派なことだと思いますが、残念ながら正面突破が成功する確率は限りなくゼロに近いと言わざるを得ません。
なぜかというと、クラッシャー上司はそもそも、他人のことを認めようという意思がまったくないからです。
部下にはかけたいだけプレッシャーをかけ、これでもかと絞りまくるのがクラッシャー上司の常套手段ですが、仮に何かがうまくいったとしても、それはすべて自分の手柄、くらいにしか考えていません。
むしろ、下手にクラッシャー上司のお眼鏡にかなってしまった日には、さらにとんでもない量の仕事を押し付けられることすらあります。
何があっても他人をほめるということをしないのがクラッシャー上司の3番目の特徴と言えるでしょう。
クラッシャー上司に出会ってしまったときの心構え
さて、こんなクラッシャー上司が不幸にして自分の上司になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?
先ほども説明したとおり、間違ってもクラッシャー上司の求めるレベルの仕事をしよう、なんて思わないほうがいいです。
その過程でこれでもかと叱責されることは目に見えています。
それにもしあなたが何とか仕事をこなしたら、そのクラッシャー上司はますますつけあがって
「俺は部下もしっかり育成している!」
なんて周囲に言いふらしかねません。
そうなったらクラッシャー上司の犠牲者はますます増えるばかり。
一方で厄介なのは、ただのボンクラなパワハラ上司であれば、別の記事でご紹介した方法で何とか逃げ切ることもできるのですが、如何せんクラッシャー上司には小手先のワザでは通用しない可能性が高いということ。
この場合、選択肢としては2つ。
- クラッシャー上司から完全に「逃げる」
- 外部の助けを借りてクラッシャー上司と「戦う」
以下、それぞれ具体的にみていきましょう。
クラッシャー上司に対処する2つの具体的な方法
クラッシャー上司の脅威に対し、具体的にはどう対処すればいいのでしょうか?
人事異動でクラッシャー上司から「逃げる」
まず1つ目は、「人事異動を願い出る」ことです。
もうその部署からさっさと逃げてしまいましょう。
極端な選択肢だと思われるかもしれませんが、クラッシャー上司がそこにいるかぎり、職場の環境がよくなることは絶対にありません。
だとすれば、もう自分からアクションを起こすしかないのです。
人事異動をお願いすることの利点は、あなたが異動を申し出ることによって、さすがの会社も「そこまでひどいのか」と認識をすることです。
クラッシャー上司といえどもサラリーマンですので、自分のキャリアにキズがつくことは怖れています。
先ほど述べたように、会社が強硬にクラッシャー上司を罰することはないかもしれませんが、多少のお灸をすえることくらいはできるかもしれませんね。
外部の法律相談でクラッシャー上司に対抗!
もう一つの方法は、外部の専門家に支援をお願いすることです。
もし、クラッシャー上司のひどさを会社に訴えても、人事異動を願い出ても何も変わらなかったとしたらどうでしょう?
当然、あなたの日常も何も変わらず、灰色のまま。
それどころか、クラッシャー上司から逆恨みされてこれまでよりもひどい叱責や、より陰湿な攻撃が増える可能性すらあります。
そうなったときに周囲のサポートがあればまだいいのですが、きっとそんな上司がいる職場では誰も声をあげてはくれないでしょう。
もしそうなってしまう可能性が高いなら、もう会社に頼らず別の手を使うしかありません。
かといって自分だけで戦うのは厳しいものがありますよね。
そういう場合は、やはり法律の専門家の助けを借りるべきでしょう。
幸い、今は無料で法律相談のできる窓口があります。
こちらの日本法規情報という会社のサービスがまさにそれ。
弁護士をはじめ、全国3,000の法律相談ができるパートナーを無料で紹介してくれます。
しかも、最初にやることはメールを1通送るだけ。
最初からいきなり弁護士事務所に行くのは敷居が高いな・・・と思う人にはありがたいですね。
また、土日の相談や、営業時間外の相談などにもきめ細かく対応してくれるパートナーを紹介してくれます。
会社にクラッシャー上司の問題を話してもどうにもならないときには、奥の手として使ってみると突破口が開けるかもしれません。
まとめ:クラッシャー上司で困ったら、抱え込まずに行動を!
クラッシャー上司はパワハラ上司よりも狡猾で、なまじ仕事もできる分、対処がずっと難しいと言えるでしょう。
その背後にある心理を理解しておく一方で、一人で抱え込まず、逃げるなり専門家に相談するなり、早めに手を打つことが何より大事です。
クラッシャー上司のために人生を台無しにされてしまっては元も子もありません。
この記事があなたの窮状を救う手助けになれば幸いです。
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